第一生命グループでは、グループミッションとして「一生涯のパートナー」を掲げ、お客さまに寄り添いながら、お客さま満足を追求した高い品質の商品・サービスの提供を目指しております。すべての人々に期待を超える感動をお届けすることを目指すCXデザイン戦略を構築し、お客さま満足の向上に取組むのみならず、お客さまに保険金・給付金を確実にお受け取りいただくという生命保険本来の役割の発揮に向け、お客さま第一の取組みを追求していきます。
「お客さま第一の業務運営方針」
第一生命グループでは「お客さま第一の業務運営方針」を定めており、これに基づく各社の取組み状況について公表しています。
詳しい取組についてはリンク先をご覧ください。
CXデザイン戦略
お客さまの体験価値(CX)に軸足を置いたCXデザイン戦略に取り組むことで、すべての人々に期待を超える感動をお届けしていきます。
※CXとは?
CX(カスタマー・エクスペリエンス)とは、お客さまが当社グループとのすべての接点を通じて体験する心理的・感情的価値と定義しています。CXに着目することで、商品・サービスの価値向上にとどまらないお客さまの受取価値の向上に取り組むことができます。また、商品・サービスの価値を毀損するようなCXを見つけ出し、改善することにもつながります。
なぜCXに着目するのか
新型コロナウイルスの感染拡大は、社会全体のデジタル化を加速させましたが、現代ではインターネットやSNSの普及により、さまざまな情報をいつでも簡単に手にすることができます。特にZ世代といわれる若年層はデジタルネイティブと呼ばれるように、物を購入する際にもデジタル技術を自在に駆使し、十分な情報を集めたうえで購入します。こうした消費行動の変化によって、かつては売り手と買い手の間にあった「情報の非対称性」がなくなりつつあり、さまざまな分野で商品のコモディティ化が進行しています。生命保険においても、もともとは高い専門知識が必要で「情報の非対称性」が存在する分野でしたが、情報へのアクセスが容易になるなか、商品やサービスが持つ価値の提供だけでは差別化が難しくなりつつあります。これからは、お客さまが得る心理的な満足感も含めた「感情的な価値」もお届けしていくことで、お客さまの体験価値全体を高め、差別化を図っていく必要があると考えています。当社グループでは、CXに着目したビジネスプロセスを構築するとともに、一人ひとりのお客さまの多様化する価値観やニーズをきめ細かく捉え、すべてのお客さま接点において期待を超える体験・感動をお届けしていくことで、当社グループのファンを増やし、持続的な成長につなげていきます。
CXデザイン戦略の概要
当社グループでは、顕在化する社会課題に対して、これまでの保険の枠にとどまらない4つの体験価値(保障、資産形成・承継、健康・医療、つながり・絆)をお届けしていますが、お客さまの一生涯の日常に寄り添いながら、それぞれの体験価値を最大化していくドライバーがCXデザイン戦略です。
CXデザイン戦略では、お客さまの期待を超える感動体験をお届けしていくために、それぞれの体験価値の磨き込みに加えて、各体験価値を日常的に体験いただけるよう、デジタル接点(オンライン)と、対面接点を担うリアルチャネル(オフライン)を融合し、すべてのお客さま接点をつないでいく当社グループ版OMO(Online Merges with Offline)の実現を目指しています。また、保険領域だけではなく、結婚、住宅、相続、終活など、お客さまのwell-beingに貢献するさまざまな非保険領域のサービスを外部ビジネスパートナーとの協業によって拡充していきます。デジタルとリアルによって生み出されるお客さまとの多様な接点において、テクノロジーも活用しながら、お客さま一人ひとりの理解を深め、お客さまが欲しいものを、欲しい時に、自然なかたちでお届けしていくことを目指していきます。


CXデザイン戦略で目指す姿
お客さまの価値観の多様化や行動変容が進むなか、これまで以上にお客さま一人ひとりの価値観に寄り添い、CXを高めるビジネスプロセスへの変革が急務であると考えています。
当社グループでは、「お客さま満足度」の調査からより踏み込み、お客さまからのダイレクトな評価として知人・友人などへの「推奨度」を測定するNPS(Net Promoter Score)を重要指標として導入しました。また、当社グループのファンであるお客さまを持続的に増やしていくために、国内お客さま数も重要指標とし、2026年度をめどに目指す姿として、「NPS®:国内トップ水準」「国内お客さま数:延べ1,200万人」を掲げています。

CXデザイン戦略で目指す姿に向けた具体的な取組み「NPS® の飛躍的向上」
NPS®は、お客さまに商品・サービスに関するアンケートを行い、11段階で「推奨度」を調査し、指標化するものです。回答者全体に占める「推奨者」の割合と「批判者」の割合の差分がNPS®となります。NPS®が高い(推奨者が多い)ことによって、その会社の商品・サービスの魅力が広く伝わり、新たなお客さまとのつながりも増えることから、NPS®は企業の成長性や収益性と相関が高い指標といわれています。
第一生命では、「自社NPS®調査(接点)」でお客さま接点における日々の「お客さまの声」をタイムリーに調査・把握しながら、年1回、一連の顧客体験を統合した「自社NPS®調査(総合)」を行い、お客さまによる総合的な評価を確認しています。
また自社のNPS®調査に加えて、中立的な外部調査機関の他社比較NPS®調査も実施することで、支持をいただいている部分や改善余地がある部分を客観的な視点から確認し、課題の抽出を行っています。
現在の第一生命の他社比較NPS®は業界内で中位に位置しており、トップ水準のグループとは差が生じています。調査結果からは、「担当者の提案力」「保険料の納得感」「わかりやすさ」「商品の付帯サービス」といった点で課題が見えており、引き続きお客さまの声に真摯に耳を傾け、改善していく必要があると認識しています。お客さまとの接点や商品・サービスにおける課題に対して迅速なSTPDサイクル(「See(観察する)」「Think(考える)」「Plan(計画する)」「Do(実行する)」)によって改善を繰り返すこと、そしてこれまで以上にお客さま一人ひとりを深く理解していくことで、NPS®を飛躍的に向上させたいと考えています。

デジタル接点の拡充
CXデザイン戦略で目指す姿に向けた取組みとして、2021年度は、4つの体験価値を中心とした、人と暮らし、健康やお金、保険などに関する情報コンテンツの配信や、お客さまとの日常的なコミュニケーションを目的とする情報サイト「ミラシル」を開設しました。当社グループのサービス・コンテンツのみならず、お客さまの一生涯をサポートするさまざまなビジネスパートナーのサービスにも提供価値を広げています。お客さまとリアルで接点を持つ生涯設計デザイナーも、「ミラシル」を通じてお客さまとつながり、保険の相談をはじめとしたさまざまなお客さまニーズにお応えするなど、デジタルとリアルの融合を進めることで、欲しいものを、欲しい時に、自然なかたちでお届けしていきます。

リアルチャネルのコンサルティング向上
生涯設計デザイナーチャネルでは、従来とは一線を画した抜本的な変革に取り組んでいます。採用、給与・評価制度、教育フォロー体制の大幅な見直しに加えて、コンサルティングと商品の一体改革にも取り組み、より一層高いCXをお届けできるチャネルへと進化させていきます。
こうした取組みを通じて、お客さまにとっての最良の価値をお届けし、お客さまが増えていく好循環サイクルをつくり出すことによって、2026年度の目指す姿を実現していきます。

海外で進むDXを通じたCXの追求
海外グループ各社では、お客さまサービスの向上・非接触ニーズへの対応のため、ビデオ通話などのデジタル技術を活用したサービスの提供を進めています。米プロテクティブや豪TALでは、オンラインでの保険金請求手続きに関するサービスの提供などにより、お客さま満足度の向上に取り組んでいます。
新興国の各社では、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて対面での営業活動が制限されるなか、お客さま・個人代理店向けプラットフォームのデジタル化や代理店チャネル向け研修のオンライン化を推進するなど、利便性の確保・向上に取り組んでいます。

TOPIC

(シンガポール地域統括会社)
Digital Transformation &
IT Group Vishal Shah(Group Head)
お客さまのさらなるQOL向上に向けて、グループ各社に展開できるデジタルプラットフォームの開発を進めています。
DLIアジアパシフィックでは、域内のグループ会社が生命保険の販売にとどまらず、ヘルス&ウェルネス分野の取組みを加速させ、お客さまのさらなるQOL向上に貢献していけるように支援しています。第一生命の「健康第一」アプリを参考に共通デジタルプラットフォームの開発を進めており、これをベースにそれぞれの国のお客さまニーズに応じたコンテンツの搭載を想定しています。成功事例を共有しながら、最良の価値を体験していただけるサービスを提供すべく取り組んでいます。
プロテクティブにおけるDX取組み
営業チャネル・顧客向け新契約ツール"Velocity"
Velocityとは、プロテクティブの商品を取り扱う代理店とお客さまのデジタル体験を向上させるための支援ツール群です。紙の書 類を用いた工程をなくし、デジタル完結の仕組みを提供することで、従来の手続きと比較してタイムラインを大幅に短縮しています。

TALにおけるDX取組み
保険金請求アプリ"Claims Assist"

お客さまが、オンライン上で保険金請求手続きに関する書類提出や保険金請求手続 きの進捗確認を随時行うことができるサービスです。お客さまの保険金請求手続きの簡 素化により、サービスの向上に寄与しています。また、受電業務の減少など、保険金支払 部門の事務プロセスの効率化にもつながっています。
オンラインでのアドバイザー教育プログラム"TAL Risk Academy"

保険募集に係るスキルや知識向上に資するコンテンツをオンラインで幅広く提供しており、10,000名を超える独立アドバイザーが受講し、のべ65,000回以上利用されています。独立アドバイザーの専門性の向上を通じて、お客さまへの適切な金融アドバイスの提供や営業効率の向上に寄与しています。
お客さまの声を経営に活かす取組み
お客さまから寄せられる声を幅広く収集し、経営や業務に反映させる仕組みを導入しています。
第一生命では、いただいたお客さまの声を「VOC会議」で分析し、課題を整理後、具体的な改善策を立案・実行するとともに「カスタマー・ファースト専門委員会」でも検討し、その取組みを「経営会議」などに報告しています。
また、改善策の検討に際しては、「品質諮問委員会」などを通じ、消費者の立場からのご意見をいただき、お客さまのご要望に応えられるように努めています。
詳しい取組については各社ホームページをご覧ください。
お客さま満足度調査
毎年お客さま満足度調査を実施して、お客さまや社会からどのような評価を受けているか確認し、さらなる品質・サービスの向上に取り組んでいます。
また、第一生命では、「お客さまの声」をタイムリーかつ個別具体的に生涯設計デザイナーなどにフィードバックする調査も実施しています。
なお、2021年度より、商品・サービスの機能的な価値にとどまらず、情緒的な満足も含めて捉えられるといわれており、顧客ロイヤリティを測定するのに有効な指標であるNPS(R)※1を顧客満足度の測定指標として採用し、この数値をKPIにも設定しています。
第一生命における取組についてはリンク先をご覧ください。
※1NPS(R)は、ベイン・アンド・カンマニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズの登録商標です。
- 第一生命ホームページ
- お客さま満足度調査結果はサステナビリティ関連データをご覧ください。
サステナビリティ関連データ - 第一フロンティア生命・ネオファースト生命の取組については、上記「お客さま第一の業務運営方針」をご覧ください。
保険金・給付金のお支払いに関する取組み
ご請求いただいた保険金などの他にもお支払いできる保険金などを漏れなくご案内するために、「ご請求の受付時」「お支払可否の判断時」「お支払後」の各段階でお客さまへご連絡するさまざまな取組みを行っています。お客さまアンケートの結果や社外有識者からのご意見なども踏まえ、継続的な支払管理態勢などの強化に努めていきます。
取組みの詳細についてはリンク先をご覧ください。