第一生命グループでは、お客さまに寄り添いながら、お客さま満足を追求した高い品質の商品・サービスの提供を目指しております。すべての人々に期待を超える感動をお届けすることを目指すCXデザイン戦略を構築し、お客さま満足の向上に取り組むのみならず、お客さまに保険金・給付金を確実にお受け取りいただくという生命保険本来の役割の発揮に向け、お客さま第一の取組みを追求していきます。
「お客さま第一のグループ業務運営方針」
第一生命グループでは「お客さま第一のグループ業務運営方針」を定めており、これに基づく各社の取組状況について公表しています。
詳しい取組みについてはリンク先をご覧ください。
CXデザイン戦略
お客さまの体験価値(CX)に軸足を置いたCXデザイン戦略に取り組むことで、すべての人々に期待を超える感動をお届けしていきます。
※CXとは?
CX(カスタマー・エクスペリエンス)とは、お客さまが当社グループとのすべての接点を通じて体験する心理的・感情的価値と定義しています。CXに着目することで、商品・サービスの価値向上にとどまらないお客さまの受取価値の向上に取り組むことができます。また、商品・サービスの価値を毀損するようなCXを見つけ出し、改善することにもつながります。
なぜCXに着目するのか
現代ではインターネットやSNSの普及により、さまざまな情報をいつでも簡単に手にすることができます。特にZ世代といわれる若年層はデジタルネイティブと呼ばれるように、モノを購入する際にもデジタルサービスを自在に活用し、十分な情報を集めたうえで購入します。こうした消費行動の変化によって、かつては売り手と買い手の間にあった「情報の非対称性」がなくなりつつあり、さまざまな分野で商品のコモディティ化が進行しています。生命保険においても、もともとは高い専門知識が必要で「情報の非対称性」が存在する分野でしたが、情報へのアクセスが容易になるなか、商品やサービスが持つ価値の提供だけでは差別化が難しくなりつつあります。これからは、お客さまが得る心理的な満足感も含めた「感情的な価値」もお届けしていくことで、お客さまの体験価値全体を高め、差別化を図っていく必要があると考えています。当社グループでは、CXに着目したビジネスプロセスを構築するとともに、一人ひとりのお客さまの多様化する価値観やニーズをきめ細かく捉え、すべてのお客さま接点において期待を超える体験・感動をお届けしていくことで、当社グループのファンを増やし、持続的な成長につなげていきます。
CXデザイン戦略の概要
当社グループでは、顕在化する社会課題に対して、これまでの保険の枠にとどまらない4つの体験価値(保障、資産形成・承継、健康・医療、つながり・絆)をお届けしていますが、お客さまの一生涯の日常に寄り添いながら、それぞれの体験価値を最大化していくドライバーがCXデザイン戦略です。
CXデザイン戦略では、お客さまの期待を超える感動体験をお届けしていくために、それぞれの体験価値の磨き込みに加えて、各体験価値を日常的に体験いただけるよう、デジタル接点(オンライン)と、対面接点を担うリアルチャネル(オフライン)を融合し、すべてのお客さま接点をつないでいく当社グループ版OMO(Online Merges with Offline)の実現を目指しています。また、保険領域だけではなく、結婚、住宅、相続、終活など、お客さまのwell-beingに貢献するさまざまな非保険領域のサービスを外部ビジネスパートナーとの協業によって拡充していきます。デジタルとリアルによって生み出されるお客さまとの多様な接点において、テクノロジーも活用しながら、お客さま一人ひとりの理解を深め、お客さまが欲しいものを、欲しい時に、自然なかたちでお届けしていくことを目指していきます。
CXデザイン戦略で目指す姿
お客さまの価値観の多様化や行動変容が進むなか、これまで以上にお客さま一人ひとりの価値観に寄り添い、CXを高めるビジネスプロセスへの変革が急務であると考えています。当社グループでは、「お客さま満足度」の調査からより踏み込み、お客さまからのダイレクトな評価として知人・友人などへの「推奨度」を測定するNPS®(Net Promoter Score)を重要指標として導入しました。また、当社グループのファンであるお客さまを持続的に増やしていくために、国内お客さま数も重要指標としていますが、2023年度からは保険領域のみならず、非保険領域の商品・サービスによるお客さま数も含めた目標としました。CXデザイン戦略の遂行によって、2026年度をめどに「NPS®:国内トップ水準」「国内お客さま数:延べ1,500万人」を目指してまいります。
CXデザイン戦略で目指す姿に向けた具体的な取組み「NPS®の飛躍的向上」
NPS®は、お客さまに商品・サービスに関するアンケートを行い、11段階で「推奨度」を調査し、指標化するものです。回答者全体に占める「推奨者」割合と「批判者」割合の差分がNPS®となります。NPS®が高い(推奨者が多い)ことによって、その会社の商品・サービスの魅力が広く伝わり、新たなお客さまとのつながりも増えることから、NPS®は企業の成長性や収益性と相関が高い指標といわれています。
第一生命では、「自社NPS®調査(接点)」でお客さま接点における日々の「お客さまの声」をタイムリーに調査・把握しながら、年1回、一連の顧客体験を統合した「自社NPS®調査(総合)」を行い、お客さまによる総合的な評価を確認しています。
また自社のNPS®調査に加えて、外部調査機関の他社比較NPS®調査も実施し、支持をいただいている点や改善余地がある点を客観的に確認して課題の抽出を行っています。現在の第一生命の他社比較NPS®は業界内で中位に位置し、調査結果からは「商品のわかりやすさ」と「提案力・専門性」などの点で課題が見えており、引き続きお客さまの声に真摯に耳を傾け、改善していく必要があると認識しています。お客さまとの接点や商品・サービスにおける課題に対して迅速な改善を繰り返すこと、そしてこれまで以上にお客さま一人ひとりを深く理解することで、NPS®を飛躍的に向上させたいと考えています。
デジタル接点の拡充
CXデザイン戦略で目指す姿に向けた取組みとして、第一生命では、4つの体験価値を中心とした、人と暮らし、健康やお金、保険などに関する情報コンテンツの配信や、お客さまとの日常的なコミュニケーションを目的とする情報サイト「ミラシル」を運営しています。2022年度は、お客さまとリアルで接点を持つ生涯設計デザイナーが、「ミラシル」を通じてお客さまとつながり、保険の相談をはじめとしたさまざまなお客さまニーズにお応えできるよう機能を拡充しました。サイト閲覧等のデジタル情報を解析し、最適なコンテンツ・商品・サービスをお届けしていくことにより、お客さまとのコミュニケーションを一層向上させていきます。また、お客さまのご契約における各種お手続きのデジタル化も積極的に推進しています。今後もデジタル接点を拡充しながらリアルとの融合を進めることで、欲しいものを、欲しい時に、自然なかたちでお届けしていきます。
リアルチャネルのコンサルティング向上
生涯設計デザイナーチャネルでは、従来とは一線を画した抜本的な変革に取り組んでいます。採用、給与・評価制度、教育フォロー体制の大幅な見直しに加えて、コンサルティングと商品の一体改革にも取り組み、より一層高いCXをお届けできるチャネルへと進化させていきます。
こうした取組みを通じて、お客さまにとっての最良の価値をお届けし、お客さまが増えていく好循環サイクルをつくり出すことによって、2026年度の目指す姿を実現していきます。