第一生命ホールディングス

責任準備金対応債券(せきにんじゅんびきんたいおうさいけん)

保険会社の負債の特性を考慮し、保険会社だけに認められた区分です。生命保険会社の負債は、契約時に固定された予定利率により積み立てられる責任準備金(きわめて長期の負債)が大部分を占めます。生命保険会社は、こうした負債の特性を踏まえ、ALM(アセット・ライアビリティ・マネジメント=資産と負債を総合的に把握し管理すること)手法を活用して資産運用を行っています。このALM手法の一環として、長期固定金利の負債の金利変動リスクを相殺するため、長期の債券を保有しています(負債を時価でとらえた場合、金利が低下すると時価が上昇するが、一方で資産の時価も上昇する)。
これらの債券が「その他有価証券」の区分に計上され、資産側だけ時価評価されると純資産の額が変動し財務状態が適切に反映されないおそれがあります。そこで、資産と負債の金利変動によって生じる時価の変動を概ね一致させるような管理を行っている債券については、「責任準備金対応債券」として、償却原価法による評価が認められています。

出典 : (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より