第一生命ホールディングス

税効果会計(ぜいこうかかいけい)

会計上の資産・負債の金額と課税所得上の資産・負債の金額との間の相違を、会計理論上合理的に対応させるための会計手法です。
例えば、不良債権の償却は会計上費用と見なされますが、税務上は全額損金計上されるとは限りません。従って、従来の会計では不良債権の償却を進めた年度や有税の準備金を積み増した年度には、減益なのに法人税等負担が増えるといったずれが生じることがありました。
税効果会計においては、法人税等負担の増加を税金の前払いと見て資産計上し、法人税等の調整を行います。具体的には、前払税金(未払税金)として資産(負債)計上される場合には繰延税金資産(負債)として貸借対照表に表示するとともに、これら繰延税金資産・負債の増減(「その他有価証券」にかかわるものは除く)を法人税等調整額として損益計算書に表示します(繰延税金資産・負債、法人税等調整額等の勘定科目は、税効果会計の適用に伴い生じます)。
生命保険会社の繰延税金資産の発生原因は、危険準備金や価格変動準備金などの有税での準備金積み立てといった生命保険会社固有のものによる比率が高くなっています。

出典 : (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より