第一生命ホールディングス

資産運用費用(しさんうんようひよう)

資産運用収益を得るために要した費用で、有価証券売却損、有価証券評価損、貸倒引当金繰入額などを計上します。
*支払利息
生命保険会社の支払利息に計上されるものには、借入金利息、預り金利息、保険金・給付金等の支払遅延利息などがあります。
*商品有価証券運用損
(「商品有価証券運用益」の解説をご参照ください)
*金銭の信託運用損
信託銀行へ信託した金銭の運用結果が損失となった場合に計上します。
*売買目的有価証券運用損
(「売買目的有価証券運用益」の解説をご参照ください)
*有価証券売却損
有価証券を売却した場合、売却価額が帳簿価額を下回った場合に、その差額を計上します。なお、有価証券売却益と同様、有価証券の種類別に「国債等債券売却損」「株式等売却損」「外国証券売却損」に分類して表示します(「有価証券売却益」の解説をご参照ください)。
*有価証券評価損
減損処理により有価証券を時価評価した際の評価差損を計上します。有価証券評価損は、種類別に次のように分類して表示します。
・国債等債券評価損:新株予約権付社債を除く公社債及び公社債投信から発生する評価損を計上。
・株式等評価損:株式、新株予約権付社債及び株式投信から発生する評価損を計上。
・外国証券評価損:外国証券から発生する評価損を計上。
*有価証券償還損
公社債の償還金のうち、帳簿価額に達しない場合の差額(金利調整差額を除く)を計上します。
*金融派生商品費用
(「金融派生商品収益」の解説をご参照ください)
*為替差損
(『為替差益』の解説をご参照ください)
*貸倒引当金繰入額
資産の自己査定結果を踏まえ、個別貸倒引当金に繰り入れるもの以外の貸付金については、貸倒実績率等合理的な方法により算出した貸倒見込額を一般貸倒引当金として計上します。貸倒引当金繰入額には、当期の計上金額(繰入金額)から前期に計上した金額(戻入金額)を差し引いた金額を計上します。また、個別貸倒引当金や特定海外債権引当勘定の繰り入れについても同科目で計上しますが、当期に追加で繰り入れる金額から、回収等により引当不要となった金額の戻し入れを差し引いた額としています。逆に、当期の繰入額が戻入額より少ない場合には「貸倒引当金戻入額」として特別利益に計上します。
*貸付金償却
貸付先の破産などの理由により、回収不能となった貸付金の償却額です。ただし、前事業年度以前に貸倒引当金にすでに積み立てられている金額(個別貸倒引当金)を相殺した後の金額を計上します。
*賃貸用不動産等減価償却費
減価償却費(固定資産の取得価額をその耐用期間の各事業年度に配分する手続き)のうち、投資用不動産・動産などに係わるものを計上します。
*その他運用費用
上記のいずれにも属さない資産運用に係る費用を計上します。具体的には、(1)投資に係る税金(消費税、固定資産税など)、(2)投資用不動産に係る費用のうち、a)賃借料等、b)登記手数料、c)維持・管理に係る委託料、光熱費、修理費等、などがあります。
*特別勘定資産運用損
(「特別勘定資産運用益」の解説をご参照ください)

出典 : (社)生命保険協会発行「生命保険会社のディスクロージャー虎の巻2007年版」より